情報Ⅰ × 大学入試

大学入試「情報Ⅰ」完全ガイド|情報を得点源にする大学選び・入試対策

共通テストでの扱い、大学ごとの配点、対策の順番、プログラミング経験との関係までを1ページにまとめたガイドです。配点などの数値は大学公式の入学者選抜要項・募集要項で確認し、出典と最終確認日を表に明記しています。

最終更新:

1. 情報Ⅰを知る

情報Ⅰとは

情報Ⅰは、高等学校の共通必履修科目です。2022年度に入学した高校生から、すべての高校生が学ぶ科目になりました。扱う内容は大きく次の4つに分かれます。

  • 情報社会と情報モラル:情報化が社会に与える影響、著作権や個人情報の扱い
  • コミュニケーションと情報デザイン:情報の伝え方、デザインによる問題解決
  • コンピュータとプログラミング:コンピュータの仕組み、アルゴリズム、プログラムによる問題解決
  • 情報通信ネットワークとデータの活用:ネットワークの仕組み、データベース、データ分析

つまり情報Ⅰは「プログラミングの授業」ではなく、情報技術を使って問題を解決するための科目です。プログラミングはその中の一分野という位置づけになります。

共通テストの「情報Ⅰ」

大学入学共通テストでは、2025年1月実施の試験から出題教科「情報」が新設され、「情報Ⅰ」が出題されるようになりました。国立大学については、国立大学協会が原則として情報Ⅰを課す方針を示しており、多くの国公立大学で受験が必要になっています。

一方で、配点や利用方法は大学・学部・入試方式ごとにまったく異なります。「一律で何点」という科目ではないため、志望校ごとに確認する必要があります。この配点差が、次の「大学選び」の話につながります。

出題教科・試験時間・配点などの制度そのものは、 大学入試センターの公式サイト で最新の実施要項を確認してください。共通テスト情報Ⅰに向けた塾・教室の選び方は 情報I(共通テスト)対策の塾の選び方【2027年入試版】 で解説しています。

2. 情報Ⅰを使える大学を探す

情報Ⅰを入試で使える大学

情報Ⅰの使われ方には、大きく分けて次のパターンがあります。

  • 共通テストの必須科目として、他教科と同じ配点で扱う
  • 情報系学部で、情報Ⅰの配点を他教科より高く設定する
  • 共通テスト利用方式や特定の配点方式でのみ、情報Ⅰを重く扱う
  • 高得点科目として選択できる(他科目と入れ替えて使える)

以下は当サイトで個別に調べた大学の例です。数値はすべて、各大学が公表している入学者選抜要項・学生募集要項・公式入試情報ページで確認したものです。予備校サイトやまとめサイトは根拠にしていません。表には出典と最終確認日を載せているので、必ずご自身でも一次情報をご確認ください。

なお、2027年度の一般選抜については、確定版の学生募集要項が2026年11月以降に公表される大学が多くあります。その場合は表の「※」に公表予定を記載しています。出願前には必ず確定版で確認してください。

国公立大学の例

表は横にスクロールできます。

大学・学部 対象年度 情報Ⅰの扱い 大学公式の出典
(最終確認日)
Sandboxの解説
広島大学 情報科学部 情報科学科 国立・一般選抜 / 前期日程 2027年度 必須。「情報」2200点満点中 100点(約5%)。共通テスト1000点(うち情報Ⅰ100点)+個別テスト1200点。出願時にA型・B型を選択するが、情報Ⅰの配点と総合点はどちらも同じ。 ※ 一般選抜の学生募集要項は2026年11月下旬に公表予定。出願前に確定版で確認すること。 令和9年度 入学者選抜に関する要項(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
広島大学 情報科学部 情報科学科 国立・一般選抜 / 後期日程 2027年度 必須。「情報」1700点満点中 400点(約24%)。共通テストは3教科4科目(数学800点・外国語400点・情報Ⅰ400点)で計1600点。個別テストは面接100点のみ。 ※ 一般選抜の学生募集要項は2026年11月下旬に公表予定。出願前に確定版で確認すること。 令和9年度 入学者選抜に関する要項(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
広島大学 情報科学部 情報科学科 国立・学校推薦型選抜 / Ⅰ型(地方創生枠) 2027年度 利用なし。満点 400点。募集人員 45名。大学入学共通テストを課さない選抜。募集人員は一般枠30名・女子枠15名。選考は出願書類100点+筆記試験200点(線形代数のオンデマンド講義の内容)+面接100点で、「情報」の試験はない。 令和9年度 学校推薦型選抜Ⅰ型 情報科学部情報科学科(地方創生枠)学生募集要項(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
広島市立大学 情報科学部 公立・一般選抜 / 前期日程 2027年度 必須。「情報」1200点満点中 200点(約17%)。共通テスト800点(数学200・理科200・情報Ⅰ200・外国語200)+個別テスト(数学)400点。 ※ 一般選抜の学生募集要項は2026年11月下旬に公表予定。出願前に確定版で確認すること。 2027年度 入学者選抜要項(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
広島市立大学 情報科学部 公立・一般選抜 / 後期日程 2027年度 大学独自の「情報」試験あり。「情報」900点満点中 500点(約56%)。共通テスト「情報Ⅰ」200点+個別テスト「情報」300点。個別テストは情報Ⅰの全範囲から90分で出題(「コミュニケーションと情報デザイン」は「情報のデジタル化」の範囲)。 ※ 一般選抜の学生募集要項は2026年11月下旬に公表予定。出願前に確定版で確認すること。 2027年度 入学者選抜要項(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
福山市立大学 情報工学部 情報工学科 公立・一般選抜 / 前期日程 2027年度 必須。「情報」1300点満点中 200点(約15%)。募集人員 25名。2027年4月新設(入学定員80名)。共通テスト1000点(6教科7科目・うち情報Ⅰ200点)+個別学力検査(数学)300点。情報Ⅰは100点満点を200点満点に換算する。基本情報技術者試験・応用情報技術者試験の合格者は「情報Ⅰ」の得点を満点とみなす(受験自体は必要)。 2027年度 入学者選抜要項[情報工学部](PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
福山市立大学 情報工学部 情報工学科 公立・一般選抜 / 後期日程 2027年度 必須。「情報」800点満点中 200点(約25%)。募集人員 15名。共通テスト700点(4教科5科目:数学200・理科(物理)100・外国語200・情報Ⅰ200)+面接100点。情報Ⅰは100点満点を200点満点に換算する。 2027年度 入学者選抜要項[情報工学部](PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事

私立大学の例

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大学・方式 対象年度 情報Ⅰの扱い 大学公式の出典
(最終確認日)
Sandboxの解説
立命館大学 情報理工学部 私立・一般選抜 / 学部個別配点方式(情報型理系) 2027年度 大学独自の「情報」試験あり。「情報」400点満点中 100点(約25%)。英語150点・数学150点・情報(情報Ⅰ)100点。「情報」は立命館大学が独自に作成する試験。 ※ 2027年度一般選抜入学試験要項は2026年11月に公表予定。出願前に確定版で確認すること。 立命館大学 入試ガイド2027(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
立命館大学 産業社会学部 私立・一般選抜 / 学部個別配点方式(情報型文系) 2027年度 大学独自の「情報」試験あり。「情報」500点満点中 200点(約40%)。英語150点・国語150点・情報(情報Ⅰ)200点。情報型文系は学部ごとに配点が異なり、産業社会学部が最も情報の比重が大きい(例:経営学部経営学科は150点/370点満点)。 ※ 2027年度一般選抜入学試験要項は2026年11月に公表予定。出願前に確定版で確認すること。 立命館大学 入試ガイド2027(PDF) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
京都産業大学 情報理工学部 私立・一般選抜 / 前期日程(情報プラス型) 2027年度 大学独自の「情報」試験あり。大学独自の「情報」を課す方式。2027年度の配点・満点は本稿確認時点で未公表(入学試験要項は2026年9月中旬発行予定)。 ※ 2027年度入学試験要項は2026年9月中旬発行予定。配点は公表後に更新すること。 一般選抜入試[前期日程](大学公式サイト) 最終確認 2026年8月17日 解説記事
京都橘大学 私立・共通テスト利用選抜 / 後期日程〔2科目方式〕 2027年度 選択科目として利用可。「情報」400点満点中 200点(約50%)。英語200点が必須で、残り1科目を国語・地理歴史公民・数学・理科・情報から高得点1科目(200点)で採用する。情報Ⅰを選ぶと総合の50%になる。学部・学科により扱いが異なる場合がある。 ※ 2027年度入学試験要項は2026年9月中旬公表予定。出願前に確定版で確認すること。 共通テスト利用選抜(前期日程/後期日程)(大学公式サイト) 最終確認 2026年8月17日 解説記事

※ 私立大学は同じ大学でも方式によって情報Ⅰの扱いが大きく変わります。上記は当サイトが個別記事で扱った方式についての記載です。

情報Ⅰの配点が高い大学

当サイトで調べた範囲では、次のケースで情報Ⅰの比重が特に大きくなっていました。

総合点の約半分が「情報」になる方式
広島市立大学 情報科学部の後期日程は、900点満点のうち共通テスト「情報Ⅰ」200点+個別試験「情報」300点で計500点(約56%)。京都橘大学の共通テスト利用選抜(後期・2科目方式)は、情報Ⅰを選択科目に選ぶと400点満点中200点(50%)になります。
科目数が少ない後期日程
広島大学 情報科学部の後期日程は3教科4科目(数学800点・外国語400点・情報Ⅰ400点)+面接100点の1700点満点。科目数が少ないぶん、情報Ⅰの400点(約24%)が合否に効きます。
大学独自の「情報」を課す私立の方式
立命館大学の学部個別配点方式(情報型)は、大学が独自に作成する「情報」を課します。配点は学部で異なり、産業社会学部は500点満点中200点(40%)、情報理工学部は400点満点中100点(25%)です。

Sandboxの見解:配点が高い方式は「情報Ⅰが得意な受験生には有利、苦手な受験生には危険」という両刃の方式です。まず模試や定期テストで手応えを確かめてから、志望方式を決めることをおすすめします。

3. 情報Ⅰを対策する

情報Ⅰを得点源にする戦略

  1. 高1〜高2:学校の授業で土台をつくる

    情報Ⅰは必履修科目なので、多くの高校で高1または高2に授業があります。定期テストのたびに理解を固めておけば、受験期に一から覚え直す必要がなくなります。

  2. 苦手になりやすい2分野を先につぶす

    アルゴリズム・プログラミング分野と、データの活用(表計算・統計)分野は暗記では対応できません。手を動かす必要があるため、早い段階で着手するほど有利です。

  3. 志望校の配点を確認して優先度を決める

    同じ「情報Ⅰ」でも、配点が100点の大学と500点相当の大学ではかけるべき時間がまったく違います。募集要項を見て投下時間を決めてください。

  4. 高3:過去問・試作問題で形式に慣れる

    情報Ⅰは長文の状況設定を読み解く問題が中心です。知識があっても読むのに時間がかかると点になりません。時間を計った演習が必要です。

情報Ⅰとプログラミングの関係

情報Ⅰの試験では、共通テスト用に定義された疑似言語(DNCL)で問題が出されます。特定のプログラミング言語そのものが問われるわけではありません。

そのため「Pythonが書けるから情報Ⅰが解ける」わけではありません。ただし、変数・条件分岐・繰り返し・配列・関数といった考え方は共通です。実際にプログラムを書いて動かした経験がある生徒は、疑似言語のコードを読むときに「何が起きているか」を頭の中で追えるため、初見の問題でも手が止まりにくくなります。

逆にいえば、情報Ⅰのプログラミング分野が苦手な生徒の多くは、「コードを書いたことがない状態で、コードを読まされている」という状況にあります。

プログラミング経験を入試や進路にどうつなげるかは 総合型選抜×プログラミング完全ガイド、 高校生の学習全体の進め方は 高校生のプログラミング学習ガイド で解説しています。

4. Sandboxで学ぶ

Sandboxの情報Ⅰ対策

Sandboxは受験専門の塾ではなく、中高生が自分の作品をつくるプログラミングスクールです。そのうえで、情報Ⅰに関しては次のかたちで対応しています。

手を動かして理解する
アルゴリズムやデータ処理を、実際にコードを書いて動かしながら理解します。教科書を読むだけでは詰まりやすい分野を、体験に変えます。
つまずいた場所を質問できる
チャットでの質問は回数無制限です。学校の課題や参考書で手が止まったところを、その日のうちに聞けます。
一人ひとり別のカリキュラム
一斉授業は行いません。情報Ⅰの対策に時間を使いたい生徒には、その目標から逆算した学習の順番を設計します。
府中校・オンライン校のどちらでも
広島県府中市の府中校 に通学するか、 全国対応のオンライン校 で受講できます。

Sandboxが情報Ⅰの学習で具体的に何をするか(対応する分野、共通テスト形式への対応、学習開始時の確認内容、対応できないこと)は、 Sandboxの情報Ⅰ学習サポート にまとめています。

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FAQ

情報Ⅰと大学入試について、よくある質問

Q. 情報Ⅰとプログラミングの違いは何ですか?
情報Ⅰは高校の必履修科目で、プログラミングはその一部です。情報デザイン、ネットワーク、データの活用、プログラミングによる問題解決までを扱います。ただしコードを書いた経験があると、アルゴリズムやデータ構造の問題で手が止まりにくくなります。
Q. 情報Ⅰの対策はいつから始めればよいですか?
共通テストで使うなら、高2の終わりまでに教科書レベルの理解を固めておくのが現実的です。高3は英語・数学・理科に時間を取られるためです。履修中に定期テストごとに積み上げておけば、受験期は復習だけで済みます。
Q. 情報Ⅰは独学でも間に合いますか?
暗記中心の分野は独学でも対応できますが、プログラミングとデータ活用は手を動かす環境がないと伸びにくい領域です。読んで理解した気になっても、書くと動かない状態が起きやすいためです。手が止まるなら、質問できる相手を確保してください。
Q. 情報Ⅰの配点が高い大学を選ぶと有利になりますか?
情報Ⅰを得意にできる生徒には有利になり得ます。配点が高い方式ほど、1科目の出来が合否に与える影響が大きくなるためです。ただし配点は大学・学部・入試方式ごとに異なり年度でも変わるため、必ず最新の募集要項で確認してください。
Q. プログラミングスクールに通うと情報Ⅰの点数は上がりますか?
得点を保証するものではありません。プログラミングスクールは試験対策ではなく、コードを書いて動かす経験を積む場だからです。ただし書いた経験があると、情報Ⅰのアルゴリズム分野やデータ分析の問題を「意味がわかる状態」で読める、というのがSandboxの考え方です。

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野澤 嘉孝

この記事を書いた人

野澤 嘉孝

ソフトウェアエンジニア/プログラミングスクール Sandbox 代表

ソフトウェアエンジニア。同志社大学理工学部を経て、京都大学大学院で核融合発電の基礎研究(プラズマ物理)に従事。高校生向け数学塾の講師、大学での物理実験の授業を通じて延べ500名以上の学生をサポート。現在は業界特化型SaaSの開発に携わりながら、中高生向けプログラミングスクール Sandbox を運営。

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